企業の株式上場の際に投資家に売り出される株の「公開価格」を決める過程で、独占禁止法違反(優越的地位の乱用)につながるおそれがある行為をしたとして、公正取引委員会は13日、証券大手のみずほ証券を注意したと発表した。
公開価格は、新規株式公開(IPO)する企業と、上場手続きを中心となって担う「主幹事」と呼ばれる証券会社が協議して設定される。上場の承認時点で付ける「想定発行価格」や機関投資家の意見をふまえて決める「仮条件」の設定などを経て決められ、企業価値に見合わない低い価格になると、企業が調達できる資金が少なくなる。
公取委によると、みずほ証券は2020年6月~21年5月に東京証券取引所に上場した企業21社の主幹事を担当。このうち2社について、みずほ以外の証券会社からの意見に基づく算出方法を十分に検討せずに想定発行価格を設定したり、中立性が疑われる聞き取りによって得た機関投資家の意見をもとに仮条件を設定したりして、2社に受け入れるよう要請した。
その後、この仮条件などをも…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル